教授 東 みゆき
免疫システムは生体防御の基本であり、生命現象を考える医歯学研究にますます不可欠なものとなりつつあります。口腔の免疫応答は、口腔由来の抗原に対する全身免疫と腸管を主体とする粘膜免疫の2つの融合免疫システムにより担われています。歯や歯槽骨などの硬組織と歯肉· 口腔粘膜などの軟組織が混在し、日々の生活の中で多くの病原性および共生細菌や食餌性抗原に曝されている口腔は、他の臓器と比べてユニークな環境におかれています。当分野では、口腔と全身のネットワークを追求しながら、医歯学· 生物学の幅広い観点から免疫システムの“不思議”の解明に取り組み、病態解明と治療法開発を目指しています。
学部教育では、生体防御機構における免疫システムのかかわりと、免疫システムが関与する全身性および臓器特異的疾患の発症メカニズムについて、講義を行っています。
歯学部歯学科第3学年;「感染と生体防御」モジュール(モジュール責任者),講義および実習 ユニット1:感染と生体防御概論,ユニット5:生体免疫応答,「病態科学演習」モジュール 口腔粘膜疾患担当
歯学部歯学科第4学年;研究実習,世界展開リサーチデー(シンポジウム)· 免疫講義
歯学部口腔保健学科・口腔保健衛生学専攻第2学年;「病原微生物と生体防御」モジュール
歯学部口腔保健学科・口腔保健工学専攻第2学年;「感染予防」モジュール
医学部医学科第2学年;「免疫学I 共受容体による免疫調節」
大学院教育では、免疫応答を細胞・分子・遺伝子レベルで理解し、免疫関連疾患の病態および免疫制御による疾患治療の可能性を考えられる能力を身につけられるように、講義を行っています。 大学院医歯学総合研究科・博士課程;「分子免疫学特論」演習および実験,「医歯学総合研究科コース特論 口腔科学・機能コース」(コースリーダー),「口腔免疫と全身免疫」講義 大学院医歯学総合研究科・修士課程;医歯理工学専攻「免疫学 T細胞の活性化と免疫応答」