准教授 丸川 恵理子
歯、顎、口腔、顔面領域に発生する疾患の原因と本態を追求するとともに、その予防と治療(主には観血的手術)及び教育を行う臨床歯科医学の一分野です。
口唇口蓋裂
顎変形症
臨床活動および学外活動
2015年(1月〜12月) の外来新患患者数は6312 名、入院患者数685 名、入院手術件数501 件であった。
臨床上の特色
臨床上の特色:近年の口腔外科疾患に対する治療法の進歩により最新かつ専門化した集学的治療体系が必要とされてきている。これに対応して当科では顎変形症、口腔悪性腫瘍、唇顎口蓋裂、顎関節、口腔粘膜疾患に対して専門外来を設け個々の患者へのきめ細かい対応ができる態勢を整えている。同時に集学的治療の実践のため、顎変形症や唇顎口蓋裂では症例検討会を矯正歯科外来と合同で行っており、口腔外科医と矯正歯科医が十分な検討を行った上で治療計画を立てている。また、悪性腫瘍に限らず病態が複雑な疾患や稀少な疾患を対象に口腔病理科、歯科放射線科と合同で臨床病理カンファレンス(CPC)を行い、症例について総合的に検討することにより、診断、治療に関わる知識を深め臨床に役立てている。さらには近年、心身医学的要素を持ち合わせた口腔疾患患者の増加を鑑み、精神神経科医と合同で診療にあたるリエゾン外来を開設しており成果を上げている。
口腔外科学においては口腔、顎、顔面領域に現れる先天性および後天性疾患について、その病因、病理、症状、診断、処置ならびに予後を理解させ、かつ、各種疾患の予防および治療に応用させるように教育する。口腔外科学で取り扱う範囲は非常に広く歯科と医科との重なり合った領域を扱うため、内科学、外科学ならびに隣接臨床医学とは密接な関係を有している。口腔外科学は一般に、歯およびその周囲組織を中心とした疾患を対象とする歯科口腔外科学と、顎口腔顔面領域にわたる疾患を対象とする顎口腔外科学に区分することができ、顎顔面外科学分野は顎口腔外科学分野と分担して教育する。
1-1 第5 学年前期において,次の内容について講義を行う。
顎口腔医療(内容については顎口腔外科学分野と分担して行う)
以上の疾患の成因、症状、診断、処置および予後について講義を行う。
1-2 第5 学年前期に次の内容について実習を行う。
1-3 第6 学年臨床実習
外来実習では抜歯およびその他外来小手術の基本手技、投薬など、病棟実習では入院患者に対する手術を理解し、術前· 術後管理の基本などを修得する。
1-4 歯学部第6学年の特別講義を行っている。
1-5 歯学部口腔保健学科口腔保健衛生学専攻の臨床実習(口腔外科)を行っている。
1-6 医学部医学科第3学年と歯学部歯学科第3学年合同の頭頸部臨床ブロックの講義を担当している。